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子ども食堂のつくり方

子ども食堂の

つくり方

あさやけ子ども食堂が出来るまでの道のりを

店主の山田さんにインタビューしました。

子ども食堂を始める際のご参考になれば幸いです。

ホーム > 子ども食堂のつくり方 > 子ども食堂オープン後

あさやけ子ども食堂店主 山田さんのもとには、子ども食堂を始めたいとお考えの全国の方々から食堂開設について多くの質問が届きます。

その中から、よくいただく質問についてボランティアのメンバーが山田さんにインタビューを行いました。ご参考になれば幸いです。

子ども食堂オープン後

オープン初日のボランティア

 

オープン初日のボランティアは、山田さんの奥様が「こんがりパン屋」を開かれていた頃の仲間など7~8人が来られました。

ボランティアの皆さんは、「子ども食堂」の意味も分からないながらも、足りない調味料や調理器具があると近くの自分の家まで取りに行ったりと、いろいろと気を利かせて山田さんの代わりにテキパキと進めてくださったそうです。自分たちが「子ども食堂」を作っていくという意識があったのでしょう。

山田さんはそれを見て、自分は場を提供することに専念して、食堂の運営についてはボランティアの皆さんに甘えようと考えられたそうです。

(今も続くそのスタンスが、ボランティア一人ひとりに「役割」を与え、自分の「居場所」を意識することにつながっているのだろうとボランティアの一人として思いました。)

最初は50食、今ではそれが70食に

 

オープン初日からしばらくは毎回50食分(うち、スタッフ食が20食)を用意されました。初日はボランティア含めて全員で20人くらいでしたが、余った分は来られない家庭のために持って帰ってもらったそうです。

 

オープン3周年を迎えた2016年3月現在では毎回70食くらい用意されているのですが、コロッケなど1人1個ずつ配る必要があるメニューは、参加者が増えた場合に数のコントロールが難しいので、大皿料理を増やすことで調整されているそうです。

それでも用意した料理が足りなくなりそうなときはボランティアの“お母さんパワー”で作り足しをするので、今まで料理が足りなくなったことは一度もないとのことです。

パン焼きオーブンも大活躍

 

栄養バランスを考えて野菜メインの食事にすると、どうしても下ごしらえにひと手間がかかってしまいます。特に野菜を煮込む場合などはコンロを長く占領してしまうため、コンロが2つでは全く間に合わず、キッチンにあるパン焼き用の大きなオーブンも活用して、毎回オーブン料理を入れて上手くやりくりしているそうです。

近隣への配慮

 

始めた当初は、町内会との接点がなく近所の同意を取れていないことに不安があったそうです。

ところが、テレビや新聞で子ども食堂が取り上げられ「いいことをやっている」というイメージが定着すると、うるさいと言われないかという心配にも「子どもの声が聞こえて賑やかで楽しいわよ」と言ってもらえるのは本当に有難いと話す山田さん。そうは言っても近所に迷惑はかけられないので、ゴミ・自転車の置き場・騒音にはいつも気をつかっているそうです。

また、セキュリティの配慮から子ども食堂参加者には名前を、ボランティアの方には名前と連絡先を必ず書いてもらうこと、衛生面では「手洗いの徹底」や「布巾の熱湯消毒」、「生ものの扱い」、アレルギー面では「卵と牛乳は使わない」など、安全には細心の注意を払われています。

大事にしていること

 

「もっと本当に困ってる子に届けなきゃ」という意見もありますが、今はお腹を満たすことより、地域のつながりを作り、子どもたちがあったかいご飯を食べ安心して話し遊べる居場所づくりに重きを置いているそうです。

子ども食堂を始められる方へ

 

山田さんから、子ども食堂を始められる方へメッセージをいただきました。

 

「小さく始めて、みんなで大きく育てましょう。最初からあれやこれやと頭でっかちになる必要はありません。地道に活動をしていれば、それを見た人が“いいな”と思って支えてくれるはずです。

子ども食堂という愛情支援が日本全国に広がればとても素晴らしいですね。是非一緒にそれを目指しましょう。」

 

あさやけ子ども食堂店主 山田さんの活動はこれからも続きます。

写真で振り返る「あさやけ子ども食堂」5年間の歩み

 

あさやけ子ども食堂オープンからの歩みを、豊島区の村上のり子さんが写真で記録してくださいました。

以下のリンクよりPDFファイルでご覧いただけます。(2016年後半~2017年については公開準備中です)

ayumi

【関連書籍】

子ども食堂をつくろう! ── 人がつながる地域の居場所づくり

単行本 – 2016/8/25

NPO法人 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク (編集)

全国各地でオープンが相次ぐ子ども食堂。最大の魅力は、思いさえあれば、誰でも気軽に自分の地域で始められるということ。この本では、立ち上げ準備から運営のコツまで、先輩子ども食堂の体験談を交えながら紹介。地域で子どもを見守ることの意味について考える。


●目次
第1章 子ども食堂って何だろう?
いま、子ども食堂が熱い! 天野敬子
「子ども食堂」誕生まで 栗林知絵子
「あさやけ子ども食堂」本日オープン! 山田和夫
第2章 子ども食堂のつくり方講座
第3章 私たち地域の子ども食堂

第4章 座談会・子ども食堂のミライ─子ども食堂はなぜ必要か?
第5章 あなたの街の子ども食堂

深刻化する子どもの貧困 子ども食堂を作ろう! (社会運動 No.421)

単行本 – 2016/1/20

 

山田 和夫 (著), 栗林 知絵子 (著), 山野 良一 (著), 白井和宏 (著), さいき まこ (著), 眞弓 準 (著)

なくそう! 子どもの貧困

子どもの貧困はさまざまな実相を見せています。

それは、日本社会が構造的に生み出している問題であり、家庭だけに責任を求めても解決はできません。

「今、私たちにできることは何か?」ご一緒に考えてみませんか。

 

●特集

子ども食堂を作ろう! 地域を変える 子どもが変わる 未来が変わる!
NPO法人 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク 理事長 栗林 知絵子

楽しいからみんなが集まる
要町あさやけ子ども食堂 店主 山田 和夫

ふろしキッチン こども食堂 練馬たすけあいワーカーズふろしき

CPAO(シーパオ)夕ごはん会 大阪子どもの貧困アクショングループ

キートスの子ども食堂 青少年の居場所Kiitos

さんさんこども食堂 さんさんこども食堂実行委員会

ナナ食堂 スペースナナ

ほか

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